東日本大震災発災10年に際して

岩手県 大船渡市 鎮魂愛の鐘

 東日本大震災の発生から10年が経過しました。謹んで犠牲になられた多くの方々のご冥福をお祈りするとともにご遺族の方にお悔やみを申し上げます。また、不自由な生活を送られている方々に心よりお見舞い申し上げます。

 弊社は、佐賀県に本社をもつ地盤調査機、地盤改良機のメーカーです。震災当時は九州から東京まで拠点がありました。
 10年前の3月11日、私は東京で発災を知り、都内の混乱を目の当たりにしました。首都圏・東北にいる社員の安否確認を取りながら、「東京でこれだけのことが起きている。」「東北はこんなものではない。」と感じ、さらに情報収集。刻一刻と状況変化の中、都内で不安な一夜を過ごしました。その後、テレビ・新聞で被災状況が明らかになり、どのように震災復旧復興に向き合えばよいか分からない状態でした。九州からも復興参画をしたいのにできないとのジレンマを抱えながら、進む方向が決まらずにいました。

 そこで、発災1ヶ月後に災害調査団を派遣しました。その結果、津波災害で崩壊した市街地やインフラについては整備が急務であることを知ることになりました。また、大規模盛土住宅地の崩壊、主要幹線道路等の復興インフラの崩壊、広範囲な液状化発生による戸建て住宅の倒壊など地盤に起因する災害も多く発生していたことが分かりました。急ぎ、地盤対策が必要だったのです。
 同時に東北に拠点を立ち上げることを決意し、発災早々に社員を現地に派遣し活動を開始。翌年の2012年4月に宮城県仙台市泉区に東北営業所を立ち上げました。復旧が始まった地元からは、地盤調査機の不足や地盤改良機の不足、さらにはメンテナンスを急いで欲しいなどの要望が寄せられました。そこで、新たに立ち上げた東北営業所から地盤調査機、地盤改良機の紹介と供給を行い、ここを起点にサービスマンが現地で往訪メンテナンスを行う体制を構築しました。その結果、道路、ポンプ場、防潮堤などの復旧工事等での地盤対策に弊社の機械を使用していただき、多少なりとも復興への貢献はできたのではないかと思っております。

 あれから10年が経過しました。
 復興工事では、高台移転工事などでICT施工といった新たな試みなどもあり、インフラの整備もずいぶん進んだと伺っております。現在、弊社でも新たなインフラ整備にも参画できるようにICT分野への開発を進めております。全自動施工管理制御システムY-LINK、ICT杭芯位置誘導システムY-Naviなど新たな時代にマッチしたシステムを開発することができ、すでに販売供給しております。いつでもどこでも皆様のお役にたてるメーカーであり続けたいと思っております。
 復興が進む中、人口の回復が思うように進まないなどの問題も発生していると伺っております。この問題の解決のためにも、安全・安心を中心とした魅力あるまちづくりが急がれるところであります。そこでも私たちは機械作りを通じてまちづくりのお手伝いをしたいと考えております。
 結びになりますが、東日本大震災被災地の一日も早い真の復興を心から願います。
 がんばろう東北! がんばろう日本!

2021年3月11日
代表取締役社長 吉田力雄

ページ上部へ