接触酸化式除鉄装置「赤水バスター」を開発
無薬注酸化方式で、低価格を実現

 
 三菱マテリアル資源開発株式会社(以下mrc、本社:東京都中央区、社長:佐藤憲隆)、株式会社ワイビーエム(以下YBM、本社:佐賀県唐津市、社長:吉田力雄)は、かねてより共同開発してきた「接触酸化式除鉄装置”赤水バスター”」の開発に成功、販売を開始致します。

   「赤水」とは、水酸化第二鉄が水中に混濁した、文字通り赤く濁った水の通称で、自然汚染あるいは人為汚染で生じ、いわば環境汚染の象徴とも言えるものです。 この赤水の浄化方法として、従来から接触酸化方式による除鉄技術がありましたが、溶存酸素濃度のコントロールが難しく、原水中の溶存酸素濃度が多すぎる場合、ろ過層の上部に水酸化鉄の沈澱物が析出し、ろ過層を閉塞してしまいます。このため、逆洗頻度が多くなり大量のスラリーが発生するという問題がありました。

 “赤水バスター”では、まず、原水を特殊な高効率気液混和装置に通すことにより溶存酸素を適正な濃度に調整します。その後、原水をろ過型除鉄カラムに通します。これにより、2価鉄イオンは溶存酸素により酸化され、その結果、ろ過材の表面に固体状のオキシ水酸化鉄が析出します。このオキシ水酸化鉄自体も2価鉄イオン酸化反応の強い触媒能を持つため、ろ過材表面における急速な除鉄機能を長期間持続できます。

 本装置は環境浄化に関する水処理施設の前段処理あるいは工業用水・地下水等の水質改善など広範な用途に対応できるほか、特に海外における飲料水の水質改善に使用できるものと期待 されています。

 

赤水バスター”の特徴
高効率かつ省エネルギー 逆洗回数は従来の1/7と高効率。
省スペース、低価格 従来品に比べて容積1/3で、値段は約半分。(100ton/日で950万円)
無薬注酸化方式 酸化剤等の薬品は一切使用しません。
廃棄物削減 酸化効率が高いため廃棄物は従来方式の1/5です。
自動制御運転 除鉄・逆洗処理は自動制御で行います。